任意整理しても意味ないケースはある?返済能力がないと無理?対処法も解説

2023.10.03 任意整理
任意整理しても意味ないケースはある?返済能力がないと無理?対処法も解説

せっかく任意整理の手続きをしても意味がない、というケースには、どんなものがあるのでしょうか。任意整理では何ができるのか、どんな時に任意整理をすればよいのかも知っておきたいところです。

ここでは、任意整理をしても意味のないケースや、任意整理をした方がよいケース、任意整理をするとできることなどについて解説しています。

任意整理をしても意味がない場合に取れる対処法についても紹介していますので、借金返済や債務整理について知りたい際にお役立てください。

任意整理でできること

任意整理でできることには、以下のようなものが挙げられます。

債権者と個別に交渉できる

任意整理では、裁判所を通さずに債権者と個別に交渉します。

個人再生や自己破産などの裁判所を通す債務整理では債権者を選ぶことができないため、すべての債権が債務整理の対象となりますが、任意整理では「5社のうち1社だけを任意整理する」「車のローンはそのまま支払い、他の借金を任意整理する」といった手続きが可能です。

利息のカットと返済方法の見直しができる

任意整理では、債権者との交渉で利息をカットすることができます。

また、35年で完済できるように条件を見直し、月々の返済額を減らすことも可能です。

任意整理でできないこと

任意整理では将来的に発生する予定の将来利息や滞納している利息、損害遅延金のカットは交渉できても、基本的に元金を減らす交渉をすることはできません

しかし、実際には「結果的に元金が減らせた」「既に返済したお金が戻って来た」というケースも少なくありません。こうした結果となる理由については後述しますが、基本的には任意整理で元金を減らしたり、既に返済したお金を返してもらったりはできないことを押さえておきましょう。

任意整理しても意味ないケースとは?

月々の返済を見直し、利息をカットして無理のない返済計画に設定できるなど、任意整理には多くのメリットがあります。

しかし、中には任意整理をしてもほとんど意味がないようなケースもあります。任意整理しても意味のないケースは以下の通りです。

借金の金利が低い

任意整理で交渉できるポイントは、利息のカットと返済期間、月々の返済額となります。

そのため、そもそもの金利が低い場合や借金の総額が小さい場合には、任意整理でカットできる額も小さくなるため、任意整理するメリットが少ないといえます。

奨学金など、年利の低い融資は任意整理によるメリットが少ない借金の1つです。

返済能力がない

任意整理では返済計画の見直しを行い、35年かけて完済する計画に再設定したりします。

あくまでも完済を前提とした債務整理であるため、返済できる状況にない場合や、将来的にも返済能力がないとみなされる場合も、任意整理をする意味がなくなってしまいます。

具体的には「病気や家族の介護などで働くことができない」「収入が激減し、借金を減額しても返済できる収入がない」といった場合には、任意整理を検討してもメリットがないといえるでしょう。

交渉の余地がない

借金の状況によっては、債権者が任意整理の交渉に応じてくれない場合もあります。

 

  • 借り入れをしてからほとんど返済をしていない
  • 財産が既に差し押さえられている
  • 債権者が担保として回収可能な財産がある
  • 残りの返済期間が5年よりも長い

 

上記にあてはまる場合には、任意整理の交渉に応じてもらえないケースがあります。

借り入れてからほとんど返済をしていない場合、債権者から返済する気がないのではないかと疑われるリスクが高まります。督促を無視し続けた結果法的手段を取られ、既に不動産や預貯金などが差し押さえ可能な状況になっている場合も、任意整理に応じてもらいにくいでしょう。

車のローンを任意整理の対象とした場合、車を担保として回収される可能性が高まります。返済の残りが10年、20年といった長期にわたるローンも、35年で完済することが前提の任意整理には向かない借金の1つです。

とはいえ、借金の状況は人によってさまざまです。任意整理をする意味がないように見えても、返済額を大きく減らせる可能性はあるため、諦める前に専門家へ相談してみるとよいでしょう。

任意整理した方がいいの?迷った場合の対処法

任意整理した方がよいケースと、任意整理の意味がない場合に取るべき対処法について解説します。

任意整理が向いているケース

任意整理が向いているかどうかは

 

  • 3~5年で無理なく返済可能な計画設定ができる
  • 任意整理後の返済が可能な安定的かつ一定の収入がある
  • 複数ある債権のうち一部の返済だけを減らしたい
  • 過払い金が発生している

 

上記を基準として判断することとなります。

任意整理は返済可能な状態であり、完済することが前提として交渉します。また、35年で完済することを条件に減額を交渉するため、収入が安定しない職業に就いている場合や、安定していても収入自体が少ない場合には交渉が難しくなるでしょう。

他の債務整理にはない「交渉する債権者を選べる」「裁判所を通さない」というポイントは、車のローン以外を任意整理して車を手元に残したい人や、家族にばれずに簡単な方法で債務整理をしたい人にとってメリットとなるでしょう。

また、過去の返済で過払い金が発生している可能性がある場合、任意整理でも引き直し計算で元金を大幅に減額したり、払い過ぎた利息の返還を受けることも可能です。

任意整理以外の債務整理もある

任意整理に向いているケースに該当しない場合、個人再生や自己破産など、他の債務整理が向いている場合もあります。

例えば、借金の総額が大きく、任意整理の減額だけでは返済が難しい場合、個人再生を検討した方がよい場合があります。

個人再生では、最大で借金総額の10分の1まで減額が可能ですが、100万円未満の最低弁済額は100万円となるため、総額100万円以上の債務でないと個人再生をしても意味がなくなってしまいます。

任意整理や個人再生で減額しても返済の見通しがたたない場合や、処分できる財産もほとんどない場合には、自己破産を検討した方がよいでしょう。

自己破産では、今ある借金をゼロにすることができますが、不動産や預貯金がある場合には、生活に必要な一定額を除いて処分されてしまいます。

また、個人再生や自己破産では裁判所を通して手続きを取るため、債権者を選んで交渉することができなくなるため注意が必要です。

任意整理でどこまで減額できるのか、過去に過払い金が発生していないか、個人再生や自己破産を検討した方がよいのかなど、債務整理ではわからないことも多いものです。

任意整理や他の債務整理で迷った場合は、債務整理の手続きに豊富な実績を持つ専門家へまずは相談してみましょう。

みどり法務事務所の「スマサポ」では、債務整理や過払い金についての無料相談に対応しています。フリーダイヤルまたはメールフォームよりお気軽にお問い合わせください。

まとめ

任意整理は利息のカットや返済期間の見直しが可能な債務整理で、交渉する債権者を選べる点や、比較的簡単に手続きが可能といったメリットがあります。

ただし、そもそもの金利が低い借り入れや長期の借り入れ、住宅ローンや奨学金など、任意整理してもあまり意味がないようなケースもあります。

任意整理以外にも、過払い金請求や個人再生、自己破産などの債務整理が検討できる場合もあるため、専門家と相談しながら決めることが大切です。

この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号