ギャンブルの借金は債務整理できる?注意点と対処法を解説
ギャンブルにハマって作った借金が支払えなくなってしまった場合、債務整理することはできるのでしょうか。ギャンブルの借金が他の借金よりも危険とされる理由や、返済できなかった場合にどうなるかなども知っておきたいところです。
ここでは、ギャンブルの借金は債務整理できるのか、ギャンブルによる借金が危険な理由や、返済できなくなった場合の流れなどについて解説しています。借金が返済できなくなって困った場合の対処法もご紹介していますので、ギャンブルと借金返済の両方でお悩みの方は参考にしてください。
目次
ギャンブルの借金が危険な理由
ギャンブルで作る借金が危険だといわれる主な理由には、以下のような点が挙げられます。
依存しやすい
ギャンブルが原因で借金をする場合、手持ちの資金がなくなってしまったのに「まだギャンブルをしたい」と思って借金するケースは多いものです。
借金をしたくないのにギャンブルが止められないのは、ギャンブルに依存してしまっている可能性があります。実際に、ギャンブルで勝った時の強い高揚感や多幸感は、依存の原因になりやすいのです。ギャンブルに依存してしまうと、お金がなくてもギャンブルがしたい衝動を抑えられず、生活費や貯金を使い込んでしまったり、使ってはいけないお金に手を出したりしてしまうリスクも高くなってしまいます。
多額の借金をしがち
ギャンブルで一度でも強い成功体験を持ってしまうと、負け続けていても「次は勝てるはず」「あと少しでひっくり返せる」という根拠のない考えを持ってしまいがちです。
特にハイリスクハイリターンのギャンブルに依存した場合、大きく勝とうとして失敗した結果、多額の借金だけが残ってしまったということも少なくありません。
借金を繰り返してしまう
「今回だけ」「次はもうしない」と思っても、ギャンブル依存症になってしまうと強い意志を持ち続けるのは難しいでしょう。一度借金して返してもまた借金を繰り返し、次第に額が膨らんでいってしまうケースもよくあります。
ギャンブルを楽しむこと自体は決して悪くないのですが、ギャンブルによって生活が圧迫したり、支払えないほどにまで借金が増えたりしてしまうのは避けたいところです。ギャンブルによってできた借金が支払えなくなった場合、どのような状況になってしまうのでしょうか。
ギャンブルの借金が返済できないとどうなる?
借金が支払えなくなると、概ね以下のような流れを取ることとなります。
返済が遅れた場合の流れ
返済期日までに借金の返済ができなかった場合、債権者からの催促が始まります。数日程度遅れただけの場合は指定の口座へ振り込む、再引落日までに銀行へ入金しておくなどできれば、問題ないケースも多いでしょう。
催促はメールやハガキ、封書などのほか、電話による確認などもあります。これらすべての催促を無視して返済もしなかった場合はどうなるのでしょうか。
催促を無視した場合の流れ
借金返済の催促を無視し続けている間にも、何度も催促の連絡や督促状は届き続けます。内容も次第に厳しいものとなり「このまま返済がなければ法的手段に移る」といった文言なども追加されるようになるでしょう。
2ヶ月ほど返済を滞納するとカードであれば強制解約となり、信用情報に事故情報の履歴が掲載されたいわゆる「ブラックリスト入り」した状態となります。毎月返済していても、毎回返済が遅れている場合はブラックリスト入りすることもあるので注意が必要です。
債権者が分割払いでなく、残りの返済について一括請求を迫ってくることもあります。
預貯金が差し押さえられる場合も
2ヶ月を超えてもなお無視を続けていた場合、債権者は裁判を起こす準備に入ります。裁判所から訴状が届き、記載された日時に出廷しなければ、債権者の要望通りに支払いを命じる判決が出てしまいます。最終的には、給料や預貯金などが差し押さえにあう可能性も高いでしょう。
差し押さえはお金だけでなく、自動車や不動産なども対象となります。一度の差し押さえで返済に必要な額に満たなかった場合は、繰り返し差し押さえられることとなってしまうのです。
ギャンブルの借金で困った場合の対処法
ギャンブルでつい借金をするのが止められない、借金の返済が苦しくて辛い、といった場合には、以下の対処法を検討してみましょう。
カウンセリングを受ける
まずは、現在の状況が「ギャンブルを止めたくても止められない」依存症の状態であることを認識しましょう。依存症は治療が必要な病気で、自力で克服するのは難しいものです。
ギャンブルを止められない限り借金が増えるリスクはつきまとうため、できるだけ早めにカウンセリングを受けるなどして依存症の治療を始めるようにしましょう。
ギャンブルによる借金の問題は「借金返済がキツい」ことと「ギャンブルが止められない」ことの2つを対処しなければ、問題解決とはなりません。ギャンブルを止められるように依存症の治療を受けつつ、借金についての対処法も取っていくのが望ましいでしょう。
ギャンブルの借金は債務整理できる?
ギャンブルの借金返済が苦しい場合、債務整理を検討するのも方法の1つです。債務整理にはいくつかの種類があり、それぞれ以下のように分けられます。
任意整理:裁判所を通さず、債権者と直接借金の減額について話し合う手続きです。元金を減らすことはできませんが、利息のカットや残りの借金を3~5年かけて返済するよう交渉することが可能です。
個人再生:裁判所を通して、借金を1/5から1/10にまで減額できる手続きです。安定した収入があることや、借入額が5,000万円を超えていないなど、一定の要件を満たしている必要があります。
自己破産:裁判所を通して、借金をゼロにできる手続きです。一定の財産は処分されてしまうなどのデメリットはありますが、返済を全額免除できる唯一の手続きとなります。
ただし、自己破産の手続きは「免責不許可事由」に該当しないことが前提となっており、個人的な浪費や散財、ギャンブルなどは免責不許可事由に該当してしまいます。
そのため、ギャンブルによる借金は原則として自己破産の対象外であるため注意が必要です。
しかし、ギャンブルによる借金であっても特別に自己破産が認められるケースもあるため、諦めずに検討してみるとよいでしょう。
困ったら専門家へ相談を
「ギャンブルの借金が支払えず滞納している」「督促の連絡回数が増え、精神的にも負担になっている」「債務整理したいが方法がわからない」
このようなお悩みをお持ちなら、ぜひ一度債務整理の手続きに強い専門家へ相談してみましょう。
債務整理の手続きを専門家へ依頼すると、自身のケースに最適な方法をアドバイスしてもらえるだけでなく、催促や督促の連絡が止まるため、精神的な負担がかなり軽減されます。初回無料の相談などを利用して、問い合わせだけでもしてみることをおすすめします。
まとめ
ギャンブルによる借金は依存性が高く、多額の借金を繰り返してしまうリスクを持っています。「借金返済」と「ギャンブル依存の治療」の両方を行わなければ、もし完済できてもまた借金を重ねてしまう可能性があるからです。
依存については適切な機関でカウンセリングなどを受けつつ、借金返済は専門家から債務整理についてアドバイスを受けるとよいでしょう。ギャンブルの借金でも自己破産可能な場合があるため、初回無料相談などを利用して相談してみましょう。
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