任意整理の費用が払えない!債務整理の相場やお金がない場合の対処法

2023.10.03 任意整理
任意整理の費用が払えない!債務整理の相場やお金がない場合の対処法

任意整理をしたい気持ちはあっても、費用が払えない場合はどうしたらいいのか不安で躊躇している方も多いのではないでしょうか。任意整理やその他債務整理にはどのくらい費用がかかるのか、費用が払えない場合にどうすればよいかも知っておきたいところです。

この記事では、債務整理の費用相場や費用が払えない場合の対処法について解説しています。任意整理後の返済ができない場合の対処法も紹介していますので、任意整理やその他債務整理の費用が心配な際の参考にしてみてください。

任意整理やその他債務整理の費用相場は?

債務整理を専門家(司法書士や弁護士)へ依頼した場合、どのような費用がかかるのでしょうか。目安となる相場についても解説します。

任意整理の費用内訳と相場

任意整理にかかる費用の内訳と相場は、概ね以下のようになります。

 

  • 相談料:依頼前に相談する際にかかる費用です。無料の場合もありますが、1万円程度かかる場合もあります。
  • 着手金:専門家へ依頼する際にかかる費用です。交渉する債権者1社あたり無料~5万円が相場となります。
  • 事務手数料:任意整理手続きにかかった実費です。3万円程度が相場となりますが、実費のため費用が発生しない場合もあります。
  • 成功報酬:任意整理の手続きが成功した際に発生する報酬です。専門家事務所によっても異なりますが、数万です。
  • 過払い金報酬:任意整理の途中で過払い金のあることが判明した場合、取り戻した利息の数割程度が成功報酬として発生します。

 

司法書士や弁護士事務所の中には着手金を設定せず、手続き後の報酬として着手金相当の費用を設定する場合もあります。

その他債務整理の費用内訳と相場

個人再生にかかる費用の内訳と相場は、概ね以下のようになります。

 

  • 相談料:依頼前に相談した場合の費用です。無料~1万円ほどが相場となります。
  • 着手金+成功報酬:専門家へ個人再生手続きを依頼した際に発生する費用です。25~50万円ほどが相場となります。
  • 事務手数料:裁判所への予納金など、個人再生の手続きにかかる実費です。数万円ほどが相場となります。
  • 個人再生委員報酬:個人再生手続きに必要な個人再生委員報酬も、実費とは別に裁判所へ予納します。15~25万円ほどが相場となります。

 

自己破産にかかる費用の内訳と相場は、概ね以下のようになります。

 

  • 相談料:依頼する前に相談した場合の費用です。無料~1万円ほどが相場となります。
  • 着手金+成功報酬:専門家へ自己破産手続きを依頼した際に発生する費用です。20~50万円ほどが相場となります。
  • 事務手数料:裁判所への予納金など、個人再生の手続きにかかる実費です。数万円ほどが相場となります。
  • 破産管財人報酬:自己破産手続きに必要な破産管財人報酬も、実費とは別に裁判所へ予納します。予納金は少額管財事件の場合は20万円、通常の管財事件の場合は40万円、負債が1億円を超える場合は60万円を超えるケースもあります。同時廃止事件の場合、破産管財人報酬はかかりません。

 

任意整理は裁判所を通さずに行う債務整理のため、裁判所への予納金が発生しない点と、債権者1社あたりの報酬計算となる場合が多い点が特徴です。

交渉する債権者が数社程度の場合、任意整理は他の債務整理よりも費用が抑えられる方法であるといえるでしょう。

任意整理の費用が払えない場合の対処法

他の債務整理よりも費用が小さいとはいえ、任意整理の費用が払えるか不安な場合には、以下の方法を検討してみましょう。

分割払いを相談する

任意整理にかかる費用が払えるか不安な場合は、初回相談時にその旨を正直に伝えることをおすすめします。

債務整理の手続き中は借金返済もストップするため、費用の準備もしやすくなります。後払いでも準備できるかわからない場合は、分割払いが可能かも確認してみるとよいでしょう。

法テラスへ相談する

任意整理の費用が心配な場合の対処法として、法テラスへ手続きを依頼する方法もあります。

法テラスとは、誰でも経済的な心配をすることなく法的な手段が取れるようにするために、国が設置している法務省所轄の相談窓口です。

法テラスでは、1つの問題につき3回まで無料で相談することができます。弁護士へ依頼した場合の費用を法テラスが立て替えて支払うことも可能です。立て替えられた費用は法テラスへ分割で支払えるため、費用の心配がかなり軽減されるでしょう。

しかし、法テラスの利用には一定の収入制限がある点や、担当する司法書士や弁護士が選べないため、債務整理の実績が少ない専門家になる可能性があるといったデメリットもあるため注意が必要です。

自分で手続きする

債務整理を専門家へ依頼せず、自力で手続きすることも可能です。自力で手続きした場合、専門家へ支払う報酬が発生しないため、費用は大きく抑えられるでしょう。

しかし、任意整理では債権者と直接減額の交渉をしなければならない上に、交渉失敗のリスクも大きくなってしまいます。

個人再生や自己破産では裁判所を通す必要があるため、所定の様式に沿った複雑な書類を準備する必要があり、慣れない場合は相当な手間と時間を覚悟する必要があるでしょう。

何より、専門家へ依頼することで債権者からの連絡に対応しなくてよいというメリットが得られないため、あまりおすすめできる方法とはいえません。

任意整理した後に支払いが苦しい場合の対処法

最後に、任意整理後の返済が支払えない場合の対処法についても簡単に解説します。

再度任意整理する

1度目の任意整理で決定した返済額の支払いが困難となった場合、再度任意整理することもできます。「再和解」とも呼ばれますが、内容は1回目よりも厳しくなることが多いようです。

追加介入の検討

追加介入とは、1度目の任意整理で交渉しなかった債権者を任意整理に追加することを指します。1回目にすべての債権者へ交渉した場合は利用できない点や、車のローンなどを追加介入した場合、車を手放す必要があるといったデメリットがあります。

個人再生や自己破産へ移行する

任意整理よりも減免額の大きな個人再生や自己破産へ切り替える方法も検討できます。どの方法が適切かはケースバイケースとなるため、弁護士や司法書士へ相談して進めることが大切です。

まとめ

任意整理の費用相場は他の債務整理に比べると抑えやすく、任意整理する債権者が少ないほどかかる費用を小さくすることができます。

それでも費用が払えるか不安がある場合は、分割払い可能か事前に確認するか、法テラスの利用などで対処することが可能です。

任意整理や他の債務整理で迷った場合は、債務整理の手続きに豊富な実績を持つ専門家へまずは相談してみましょう。

みどり法務事務所の「スマサポ」では、債務整理や過払い金についての無料相談に対応しています。フリーダイヤルまたはメールフォームよりお気軽にお問い合わせください。

この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号