リボ払いがヤバイ理由・仕組み・返済のコツをわかりやすく解説!

2023.03.27 お金を借りる
リボ払いがヤバイ理由・仕組み・返済のコツをわかりやすく解説!

リボ払いってなぜ危険なの?

リボ払いを使っているけれど、何がダメなのかわからない

リボ払いって使ったらヤバイとか人生終了っていうけど本当?

リボ払い(リボルビング払い)の恐ろしさを知らないと、いつまで経っても返済が終わらず、むしろ残債が膨れ上がって取り返しがつかなくなる恐れがあります。

そのため、リボ払いに潜むリスクを把握したうえで、早めに対応することが重要です。

この記事では、リボ払いがなぜヤバイと言われているのか、リボ払いから抜け出す方法などを解説します。

リボ払いがヤバイのはなぜ?4つの理由を紹介

リボ払いがヤバイのはなぜ?4つの理由を紹介

リボ払いは何がヤバイのか気になるでしょう。その理由は、以下の4つです。

1.金利が高く利息・手数料が大きくなりやすい

ボ払いの手数料(金利)は、年率15.0%程度です。実際に大手クレジットカード会社のリボ払い手数料を見てみましょう。

 

大手クレジットカード会社のリボ払い手数料

 

クレジットカード会社

リボ払い手数料

楽天カード

15.0%

三井住友カード

15.0%

セゾンカード

15.0%

 

参照:リボ払い|楽天カード公式サイト

参照: リボ払い|三井住友カード公式サイト

参照:ショッピングリボ払いの月々のお支払額|セゾンカード公式サイト

年率15.0%は、カードローンの金利と同程度とかなり高めです。そのため、総利息額も大きくなってしまいます。

例えば、楽天カードで10万円の商品を購入し、毎月5,000円返済のリボ払いに設定した場合の返済額シミュレーション結果は以下のとおりです。

 

・楽天カードリボ払いの返済額(10万円分利用・毎月返済額5,000円の場合)

 

リボ払い利用額

10万

支払合計金額

11万3,120円

手数料合計額

1万13,120円

 

参照:ショッピングリボ払い返済シミュレーション|楽天カード公式サイト

つまり、10万円借りるだけで10%以上も総負担額が大きくなります。利用額がより高額になると、返済期間も長引きがちです。その結果、利息額はさらに膨らみます。

2.元金が減りにくいため返済期間が長引きやすい

リボ払いの返済当初は、返済額の大部分を利息が占めます。なぜなら、リボ払いの返済額は毎月一定であり、かつ返済当初は元金額が大きくその分利息も高額になるためです。元金がなかなか減らず、返済期間が長引きやすい点が、リボ払いが抱える問題のひとつです。

実際に、アプラスカードリボ払いで30万円分利用、毎月の返済額9,000円(元利定額残高スライド方式)の場合のシミュレーション結果を見てみましょう。

 

・アプラスカードリボ払いの返済額(30万円分利用・毎月の最低返済額9,000円(元利定額残高スライド方式)の場合)

 

支払回数

支払額

元本

手数料

支払後利用残高

1回目

9,000円

5,250円

3,750円

29万4,750円

2回目

9,000円

5,316円

3,684円

28万9,434円

3回目

9,000円

5,383円

3,617円

28万4,051円

4回目

9,000円

5,450円

3,550円

27万8,601円

5回目

9,000円

5,518円

3,482円

27万3,083円

44回目

3,481円

3,439円

42円

0円

 

参照:元利定額残高スライドシミュレーション|アプラス公式サイト

表からは、5回目の返済までは返済額の約4割が利息に充てられ、元本分は6割程度しかないことがわかります。返済回数は44回、期間でいうと3年以上かかる計算です。

利用額が大きくなると、さらに元本が減りにくくなり、返済期間が延びてしまいます。毎月の返済額が小さいケースも同様です。場合によっては、返済が永遠に終わらないような怖さを感じることもあるでしょう。

3.順当に返済が進んでいると錯覚しやすい

リボ払いでは、毎月決まった金額を返済します。毎月期日どおりの返済を続けることで、順調に進んでいるような感覚になるでしょう。

しかし実際は、返済額のうち多くの割合を利息が占めます。先ほど紹介したアプラスカードリボ払いの例を改めて見てみましょう。

 

・アプラスカードリボ払いの返済額(30万円分利用・毎月の最低返済額9,000円(元利定額残高スライド方式)の場合)

 

支払回数

支払額

元本

手数料

支払後利用残高

1回目

9,000円

5,250円

3,750円

29万4,750円

2回目

9,000円

5,316円

3,684円

28万9,434円

3回目

9,000円

5,383円

3,617円

28万4,051円

4回目

9,000円

5,450円

3,550円

27万8,601円

5回目

9,000円

5,518円

3,482円

27万3,083円

 

参照:元利定額残高スライドシミュレーション|アプラス公式サイト

5回目の返済までは、返済額の4割が手数料に充てられます。つまり、元本は感覚以上に減りにくいです。この感覚と事実のギャップの大きさは、リボ払いの落とし穴です。

特に、毎月の利用明細を確認しないケースは危険です。返済は想定より順調でないにもかかわらず、さらにリボ払いを利用してしまうと、返済がずっと終わらなくなるという罠にハマる可能性があります。

4.意図せずリボ払い設定されていることがある

リボ払いは絶対ダメ」という認識を持っていても、知らぬ間にリボ払いを利用してしまっているというケースがあります。おもな理由は、以下のとおりです。

 

  • クレジットカードを契約したつもりが実は「リボ払い専用カード」だった
  • 初期設定がリボ払いになっていた
  • ポイント還元などのキャンペーンにつられてうっかりリボ払いに設定してしまった
  • 「定額支払」「ミニマムペイメント方式(払い)」などと記載されており、リボ払いであることに気づかなかった
  • 店頭でレジの店員さんが「分割払い」と「リボ払い」を聞き間違えてしまった

 

このように、さまざまな理由によって意図せずリボ払いに設定してしまうリスクがあります。こまめに利用明細を確認していれば、早期に気づくことが可能です。

一方で確認を怠ると、ずっと気づかぬままリボ払いを続けてしまう可能性があります。

リボ払いの闇にハマりやすい人の特徴5つ

リボ払いの闇に陥ってしまいやすい人の特徴は、主に以下の5つです。

1.資金管理が不十分

しっかり資金管理しないと、リボ払い地獄に陥る可能性が高いです。現時点での残債がわからず、かつ現実よりも返済が順調に進んでいると誤解することで、さらにリボ払いを利用してしまいがちであるためです。

その結果、利用残高が想定を大きく上回り、最悪の場合借金漬けになる可能性があります。

2.浪費家である

浪費家とは、必要ないものでも欲しいと思ったら、よく考えずにお金を使ってしまう人のことです。とにかく目の前の欲しいものを手に入れるため、手持ちがない場合はリボ払いを使ってでも買ってしまいがちです。特に、リボ払いは毎月の返済額が小さいため、気軽に利用したくなるでしょう。

しかしリボ払いは、支払を先送りしているだけです。むしろ手数料がつく分、総支払額は大きくなります。浪費家はこのようなリスクを考慮せずにリボ払いを使い倒してしまうため、いつまで経っても返済が終わらないという末路に陥りやすいです。

3.リボ払いの怖さを理解していない

リボ払いの怖さは、その仕組みにあります。簡単にいうと、元金がなかなか減らないため、返済がずっと続いてしまうのです。

しかし、このことを理解していないと、リボ払いは負担を抑えて気軽にショッピングができるサービスだと誤解してしまうでしょう。その結果、想像以上の負担で大変な思いをしてしまうのです。

4.毎月の返済額を少なめにして現実逃避している

リボ払いは、毎月の返済額を少なく設定できることがメリットのひとつです。ただし、実際は返済を先送りしているだけです。したがって、毎月の返済額を小さくして利用を続けていると、残債はどんどん膨れ上がります。

例えば、アプラスカードのリボ払いで30万円分利用する場合、毎月の返済額は最低9,000円に設定できます。その場合の返済額と回数は、以下のとおりです。

 

・アプラスカードリボ払いの返済額・返済回数(30万円分利用・毎月の最低返済額9,000円(元利定額残高スライド方式)の場合)

 

支払回数

支払額

元本

手数料

支払後利用残高

1回目

9,000円

5,250円

3,750円

29万4,750円

2回目

9,000円

5,316円

3,684円

28万9,434円

3回目

9,000円

5,383円

3,617円

28万4,051円

4回目

9,000円

5,450円

3,550円

27万8,601円

5回目

9,000円

5,518円

3,482円

27万3,083円

44回目

3,481円

3,439円

42円

0円

 

参照:元利定額残高スライドシミュレーション|アプラス公式サイト

 

支払当初は、返済額の約4割が手数料に充てられます。そのため元金がなかなか減らず、返済期間は3年以上まで長引いてしまいます。上記のケースの場合は、手数料が合計9万481円と、利用額の3割以上もかかります。

このように、毎月の返済額を小さくすると、長期的にはかえって苦しむことになるのです。

5.リボ払い専用カードを使っている

リボ払い専用カードは、その名のとおりリボ払いにしか使えないカードです。リボ払い専用カードは、審査に通りやすいというメリットがあります。さらに、お得なキャンペーンにつられて契約してしまうケースもあります。

しかし、リボ払い専用カードのみを使い続けるのは危険です。ショッピングの度にリボ払い専用カードを使うと、残債は急速に積み上がっていきます。そして利用限度額に達し、そこでようやくことの重大さに気づくケースもあります。

リボ払いの仕組みと種類

リボ払いの仕組みと種類

続いて、リボ払いの仕組みと種類について解説します。

リボ払いと分割払いの違い

リボ払いと混同されやすいものに「分割払い」があります。リボ払いと分割払いの違いは以下の表のとおりです。

 

 

リボ払い

分割払い

対象

未払分すべての利用額

購入した商品・サービスごとの料金

支払回数

支払額や返済額によって変わる

自分で決められる

支払額

条件により毎月一定もしくは変動する場合があるが、どちらも残債額によって返済額のうち元本が占める割合が変わる

毎月一定

手数料

15%程度で、基本的に分割払いよりも高い

支払回数に比例して高くなる傾向がある

 

分割払いは、毎月の負担は小さくないものの、返済期間が長期化するリスクはありません。

一方でリボ払いは、毎月の負担は小さく抑えられますが、返済期間が長期化してしまう可能性が高いです。そのうえ、手数料の総額も大きくなってしまいます。

リボ払いの3種類の返済方式

リボ払いには、以下の3つの返済方式があります。

 

1.定額方式

定額方式は、毎月の返済額(元本+利息)が一定です。定額方式はさらに「元利定額リボルビング払いウィズアウト方式)」と「元金定額リボルビング払いウィズイン方式)」の2つに分けられます。これらの違いは、以下の表のとおりです。

・「元利定額リボルビング払い」と「元金定額リボルビング払い」の違い

 

定額方式

概要

メリット

デメリット

元利定額リボルビング払い

元本と利息の合計額が毎月一定

毎月の負担が小さい

・返済期間が長期化する

・総返済額が大きくなる

元金定額リボルビング払い

支払額のうち元本が毎月一定

・返済期間が比較的短くて済む

・総返済額を抑えられる

返済当初は負担が大きい

 

2.定率方式

定率方式は、利用残高に対して一定の割合の金額を返済する方式です。

例えば利用残高が50万円、返済定率が10%の場合の返済額は5万円です。そこから残高が40万円まで減った場合は、返済額も4万円まで小さくなります。

 

3.残高スライド方式

残高スライド方式とは、利用残高に応じた最低返済額が変わる返済方式です。

カードローンの場合は、残高スライド方式と元利定額方式を組み合わせた「残高スライド元利定額方式」を採用していることが多いです。返済が進むにつれて、月々の支払額も小さくなる特徴があります。

使っているリボ払いの種類を確認する方法

現在利用しているリボ払いの書類を確認する方法は、以下のとおりです。

 

  • インターネットの会員ページを確認する
  • 利用明細書を確認する

 

もしこれらを見てもわからない場合は、利用しているカード会社に問い合わせてみましょう。

リボ払いから抜け出すための返済のコツ5選

リボ払いを早く終わらせる方法は、以下の5つです。

1.クレジットカードの利用を止めて借金を増やさないようにする

払いの返済で苦しくなったら、クレジットカードを使わないようにしましょう。いくら返済を続けても、利用残高が増え続けてしまっては、一向に完済できません。それどころか、利息も膨らむため、完済がさらに遠のいてしまいます。

クレジットカードの利用は、リボ払いの返済を終えるまで我慢しましょう。

2.毎月の返済額を増やす

リボ払いの返済を早く終わらせるためには、毎月の返済額を増やすのが有効です。そうすることで、元本の減りが早くなって利息額も小さくなり、総返済額が少なくなるため返済期間が短くなります。

では、リボ払い利用額30万円、毎月の返済額5,000円の場合と1万円の場合で比較してみましょう。

 

・アプラスカードリボ払いの返済額・返済金額(30万円分利用・毎月の最低額返済額5,000円と1万円の場合の比較【元利定額残高スライド方式】)

 

毎月の返済額

手数料総額

総支払額

返済期間

5,000円

11万5,979円

41万5,979円

64ヵ月

1万円

7万8,331円

37万8,331円

38ヵ月

 

参照:元利定額残高スライドシミュレーション|アプラス公式サイト

 

毎月の最低返済額を5,000円から1万円に増やすことで、総支払額は3万7,648円減額、返済期間は26ヵ月も短縮できます。もし毎月の返済に余裕があれば、返済額の増額を検討してみましょう。

3.繰り上げ返済もしくは一括返済する

繰り上げ返済と一括返済も、リボ払いを早く完済するのに有効です。繰り上げ返済の繰り上げ分はすべて元本に充てられるため、利息を大幅に削減できます。一括返済は利息までまとめて完済するため、総支払額はさらに小さくなります。

ただし、無理して毎月の収支が苦しくなっては本末転倒です。繰り上げ返済と一括返済は、余剰資金で行いましょう。

4.ローンを借り換える

より金利が低いローンに切り替えることで、総支払額を抑えられる可能性があります。ただし、ローンを切り替える場合、新しいローンの審査に通る必要があります。

5.任意整理で残債を減額する

リボ払い地獄からの抜け道として「任意整理」があります。任意整理とは債務整理方法のひとつで、残債を減額できます。任意整理のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

 

・任意整理のメリット・デメリット

 

メリット

  • 将来の利息がカットされるため、総返済額が減る
  • 過払い金を返してもらえる可能性がある
  • 任意整理の対象にする借入先を選べる
  • 家族や知人に知られる可能性が低い
  • 保証人に迷惑をかけずに済む
  • 家や車などの資産を手放す必要がない
  • 借金の理由は不問

デメリット

  • 信用情報機関のブラックリストに最低5年間掲載されるため、その間は新たな借入やクレジットカードの利用が難しくなる

 

任意整理には、このように多くのメリットがある一方で、新たな借入やクレジットカードの利用が難しくなるというデメリットがあります。

しかし、どうしても返済が難しい場合は、このようなリスクを許容してでも今の問題を解決したほうが良いでしょう。

リボ払いで後悔している方には専門家への相談がおすすめ

リボ払いで後悔している方には専門家への相談がおすすめ

リボ払いで苦しんでいる方は、専門家に相談してみましょう。専門家に相談するメリットは、以下の3つです。

1.ベストな解決策を考えてくれる

専門家に相談することで、現在の状況に応じてベストな解決策を提案してくれます。自分の頭で考えるよりも、間違いなく良い選択肢を選べるようになるでしょう。特に債務整理案件に強い専門家は、リボ払いで苦しむ方の強い味方になってくれます。

2.面倒な手続きを代行してもらえる

リボ払いの残債の減額手続きや交渉は、一応自身でもできます。しかし、大きな手間と専門知識が必要ですし、相手が個人との交渉に応じてくれるとも限りません。

一方専門家に依頼することで、面倒な手続きをすべて代行してくれます。無駄な時間を省けるうえ、交渉が上手くいく可能性も高まります。

3.カード会社からの督促が止まる

リボ払いの返済が滞っている場合、カード会社からの督促で精神的に参ってしまうことがあります。

しかし、専門家に任意整理手続きを依頼することで、カード会社に受任通知を送付してくれます。受任通知とは、専門家などが債務者の代理になったことを通知するものです。

カード会社は受任通知の受理以降、債務者に直接催促できなくなります。精神的苦痛から逃れたい場合は、専門家に任意整理手続きを依頼するのがおすすめです。

まとめ

リボ払いがヤバイといわれる理由とハマりやすい人の特徴を説明しました。

・リボ払いがヤバイといわれる理由

  • 金利が高く利息・手数料が大きくなりやすい
  • 元金が減りにくいため返済期間が長引きやすい
  • 順当に返済が進んでいると錯覚しやすい
  • 意図せずリボ払い設定されていることがある

 

・リボ払いの闇にハマりやすい人の特徴

  • 資金管理が不十分
  • 浪費家である
  • リボ払いの怖さを理解していない
  • 毎月の返済額を少なめにして現実逃避している
  • リボ払い専用カードを使っている

 

実際にリボ払いを利用している方は、次のような返済を行なっていきましょう。

 

  • クレジットカードの利用を止めて借金を増やさないようにする
  • 毎月の返済額を増やす
  • 繰り上げ返済もしくは一括返済する
  • ローンを借り換える
  • 任意整理で残債を減額する

具体的に、どうやってリボ払い地獄から抜け出せば良いかわからない場合は「スマサポ」にご相談ください。現状を入念にヒアリングしたうえで、最適な解決策をご提示いたします。

この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号