催告書とはどんな通知?無視したらどうなる?

2023.08.02 お金を借りる
催告書とはどんな通知?無視したらどうなる?

借金の返済を延滞していると、ある日自宅に「催告書」と書かれた通知が届くことがあります。この催告書とはどのようなものなのでしょうか。督促状との違いや、無視した場合にどうなるかなども気になるところです。

ここでは、催告書の概要や督促状との違いに加え、催告書を無視した場合のリスクなどについてわかりやすく解説しています。催告書を受け取ってしまった場合の対処法についても紹介していますので、借金返済でお悩みの際の参考としてお役立てください。

催告書とは

催告書とはどのような通知なのでしょうか。その概要や督促状との違いについて解説します。

「催告書」とは支払いを命じる書類

催告書とは、返済するべき債務についての支払いを命じる書類です。

催告」には、相手に対して一定の行為を要求する、という意味があります。具体的には、催告書を送って相手から何の返答もない場合に、法的な効力が発生するという意味が含まれています。

催告書が届く前に、督促状が届いているのが一般的な流れです。督促状から1歩進んだ状態が催告書であるといえるでしょう。

督促状との違い

督促状は、催告書が届く前に届く書類です。

督促」には、約束や義務を果たすように催促する、という意味があります。

督促状は「早く返済をしてください」と催促している状態で、返済が延滞した場合に、債権者から複数回送られてくるものです。督促状には返済期日と返済額の記載があり「すみやかにお支払いください」といった文章が記載されています。

書面による督促以外に、電話による連絡や、連帯保証人にも連絡がいくケースも少なくありません。しかし、督促状自体には法的効力はなく、あくまでも返済を強く催促している状態に過ぎません。

督促状が届いても無視し続けていると、ある日内容証明付きで届くのが催告書です。催告書は債権者からの最終通告であり、督促状のように複数回送られてくることはありません。

催告書は、督促状を無視して23か月経過した頃に届くことが多いようです。督促状に続き、催告書も無視した場合は、どのようになるのでしょうか。

催告書を無視したらどうなる?

催告書を無視した場合には、以下のような流れを辿ることとなります。

ブラックリストに載る

返済を延滞すると、信用機関に事故情報として記録が残る「ブラックリスト入り」の状態となります。

返済期日から61日以上経過して延滞を続けた場合、リスト入りのリスクが高まります。督促状は返済期日が過ぎてから複数回送られてくるため、催告書が届く頃には既に事故情報として記録されている可能性があります。

催告書では、月々の分割返済ではなく、損害遅延金なども含めた借金の総額を一括返済するよう求められるのが一般的です。催告書を無視した場合、61日以上の延滞から「3か月以上の連続延滞」の記録も事故情報として残ります。

クレジットカードの場合は23か月の延滞で強制解約となるケースがほとんどですが、強制解約の履歴も事故情報として記録されます。

事故情報が記録され「ブラックリスト入り」してしまうと、5年~10年は情報が残り続けるため、新たにローンを組んだり、クレジットカードを発行したりすることができない状態となるでしょう。

訴訟に発展し、差し押さえのリスクも

催告書を無視し続けていると、債権者である金融機関は比較的早い段階で法的手段を取る準備に入ります。ほどなくして、今度は裁判所から「訴状」や「支払督促」などと記載された特別送達が届くこととなるでしょう。

訴状が届いた場合は、記載された期日に裁判所へ出廷するか、答弁書を提出しなければなりません。

支払督促が届いた場合は、2週間以内に異議申し立てを行う必要があります。何の異議申し立ても行わなかった場合、金融機関は裁判所へ仮執行宣言の申し立てを行い、今度は「仮執行宣言付き支払督促」と呼ばれる特別送達が届きます。

裁判所からの訴状や支払督促を無視した場合、金融機関は裁判所へ強制執行の申し立てを行います。強制執行が取られることとなれば、不動産や預貯金などの財産が差し押さえられてしまう可能性があるのです。

督促状や電話連絡は、延滞から12か月程度の期間内に複数回行われますが、催告書が届いてから法的手段を取られるまでは、比較的短期間に進んでしまいます。催告書を受け取ったら絶対に無視せず、何らかの対処を行う必要があるでしょう。

催告書を受け取った場合の対処法

内容証明郵便で届くため「受け取っていない」と言い訳することはできません。後日裁判で証拠とするのが目的であるため、催告書を受け取ってしまったら裁判や差し押さえが待ったなしの状態である、と認識することが大切です。

その上で、以下のような対処を行うようにしましょう。

心当たりがあるかを確認する

まずは、受け取った催告書に心当たりがあるかどうかを落ち着いて確認します。催告書が届いても、既に時効を迎えている可能性や、稀に架空請求などの詐欺であるケースもあるためです。

「どうしよう」とパニックにならず、

 

  • 心当たりがある内容か
  • 振込先が個人口座になっていないか
  • 返済期日や返済額に相違がないか
  • 表現や言い回しに違和感がないか
  • 連絡先が携帯番号になっていないか
  • 多数の連絡先が書かれていないか

 

などについて確認するようにしましょう。もし詐欺の可能性が疑われる場合には書面の内容に従わず、警察や消費者センターなどへ連絡します。

また、消滅時効が近い返済について、時効を延ばす目的で催告書が送られてくる場合もあります。催告書を受け取ると、消滅時効が6か月延長することとなるからです。

最終返済日から510年が経過している場合、消滅時効が近い返済に関する催告書である可能性が高いでしょう。その場合に金融機関へ連絡すると、心あたりがない請求なのにかかわらず、かえって返済義務が生じてしまう場合があるため注意が必要です。

返済可能かを確認する

催告書の内容を確認して心当たりがある場合、返済可能であればすみやかに全額を支払うことが大切です。もともと返済することに同意して借り入れをしたはずですから、全額返済できるのであればそれに越したことはなく、対処法としてもっともスムーズに解決することが可能です。

ただし、催告書では分割返済ではなく、遅延損害金も含めた一括返済を求められるため、督促されていた時点よりも返済のハードルは高くなるでしょう。

催告書が届いた時点でブラックリスト入りしている可能性が高いため、新たに借金をするのは難しくなります。そもそも借金返済のための借金は、多重債務に陥るリスクが高いためおすすめできません。

自分で何とかできなくても親族のサポートを受けられないかなど、まずは返済できる可能性があるかを確認するようにしましょう。

債権者へ連絡、交渉する

催告書に記載された金額の返済が難しい場合であっても、催告書を無視するのはおすすめしません。催告書を受け取ったら、できるだけ早い段階で債権者へ連絡することが大切です。

その際、返済の意思がある場合は、返済条件についての交渉をすることも可能です。

とはいえ、催告書まで届いている状態で返済期間を延ばしてもらったり、分割に応じてもらったりするのはなかなか難しいでしょう。裁判の手続きや金融機関との直接交渉は自力でも可能ですが、交渉を成功させるハードルはかなり高いと考えるべきです。

5年以上の延滞であれば時効援用手続きにより借金の支払い義務を免れることができる可能性があります。長期延滞後の催告に関しては、債権者への連絡はせずにすぐに専門家に相談しましょう。

専門家へ相談する

催告書に対する対処に困ったり、どう動いてよいかの判断に迷ったりする場合は1人で悩まず、できるだけ早い段階で専門家へ相談するようにしましょう。

返済ができずに催告書が届いている状態であっても、早めに対処すれば差し押さえを免れるだけでなく、借金の大幅な減額や免除ができる可能性もあるからです。

借金の返済が難しく、催告書が届いている場合には、以下の債務整理を検討することとなります。

 

任意整理

債権者へ連絡し、利息の減免や分割による支払い、返済期間の延長などについて交渉を行う手続きです。

成功すれば返済中の利息は免除され、元金を3年ほどで返済することができます。裁判所を通さないため、生活上のリスクが少ない債務整理です。

 

個人再生

裁判所を介して借金を大幅に減額し、3~5年かけて返済する手続きです。自己破産に比べると、不動産などの資産を手放さずに借金が減額できるメリットがあります。

 

自己破産

裁判所を介して自身が保有する資産を手放し、すべての借金を免除してもらう手続きです。不動産や車、一定額以上の預貯金などを債権者へ提供するため、生活上のリスクはもっとも高くなりますが、一切の債務が免除されるメリットがあります。

上記のうち、どの債務整理を検討するのが最適かは、借金の額や本人の収入、保有している資産などによっても異なります。

なお、これらの債務整理は専門家へ相談せず、自力で手続きを取ることも可能ではありますが、よほど慣れていない限り、手続きを成功させるための負担や労力は相当なものとなります。

何より、専門家へ依頼することで自身に対する督促が止まり、すべての対応を代行してもらえるメリットは大きいものです。債権者へ連絡や対応をしなくて済むだけでも、精神的にかなりの負担が軽減できるでしょう。

借金に関する専門家を選ぶ際のポイント

債務整理を依頼する専門家を選ぶ際のポイントとしては、以下が挙げられます。

 

債務整理に関する実績が豊富である

債務整理を依頼する専門家としては、弁護士や司法書士などが挙げられます。

しかし、どの弁護士や司法書士でも債務整理が得意であるとは限りません。離婚調停や相続、法人間のトラブルなど、専門家によって得意とする分野は異なるからです。

専門家を選ぶ際には、個人の債務整理や過払い金請求などの取扱実績が豊富で、多くの成功事例を持っている専門家を選ぶようにしましょう。

 

一定額以内の借金返済であれば、司法書士へ依頼する

法律のことは弁護士へ依頼するのがよい」と考えがちですが、一定額以内の借金であれば、司法書士へ依頼した方がよい場合があります。

債権者1社につき140万円までの債務整理であれば、司法書士にも取扱権限があり、弁護士へ依頼するよりも報酬が抑えられるケースがあるからです。

幅広い法務に携わる弁護士よりも、より限定された案件に携わる司法書士の方が安心できる場合もあります。1社あたりの借金が140万円を超えていなければ、複数の金融機関を合算して140万以上借金があっても、司法書士への依頼が可能です。

 

無料相談を利用して、実際に相談してから判断する

どんなに実績が豊富でも、実際に話してみなければわからないことも多いものです。専門家も1人の人間ですから、コミュニケーションの取りやすさや会話の相性などもあるでしょう。

無料相談などを利用して、丁寧に話を聞いてくれるか、話しやすく、こちらの要望を理解してくれるかなどをチェックしながら、最終的に判断するようにしましょう。

まとめ

催告書は、督促状を無視し続けていると届く債権者からの最後通告のような書面です。催告書を無視していると法的手段を取られ、財産を差し押さえられるリスクが高まってしまいます。

催告書を受け取ったら、まずは心当たりがあるかを確認し、専門家へ相談することをおすすめします。

スマサポ」では、債務整理の相談を無料で承っております。「借金に悩んでいるけど、何から始めたらいいのかわからない」という方は、一度ご相談ください。

この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号