カードローンは返済方法が重要!仕組みや返済できないときの対処法を紹介

2023.02.07 お金を借りる
カードローンは返済方法が重要!仕組みや返済できないときの対処法を紹介

カードローンを利用する際、お金を借りる段階で返済についても考えておくことが重要です。あまり考えずに利用すると、想定よりも利息が多くかかって返済が進まない状況に陥ってしまう場合があります。

この記事では、カードローンの返済方法や返済期限など、カードローンの仕組みについて解説します。利息を含めた返済総額がいくらになるのか、シミュレーションして返済計画を立てるときのポイントや返済できないときの対処法も紹介するので、カードローンの返済でお困りの方は参考にしてください。

カードローンの返済方式の種類と違い

カードローンの返済方式には、いくつかの種類があります。毎月返済する金額が同じでも返済方式が違うと利息額が変わり、最終的な返済総額や負担に違いが生じる場合があるので注意が必要です。まずは、返済方式の種類と違いについて確認しておきましょう。

「約定返済」と「随時返済」の違い

約定返済とは、毎月決められた日に返済する方式で、カードローンの返済で最も基本となる方式です。いつが返済日なのかはカード会社によって異なり、5日や25日、月末など複数の選択肢から契約時に選べるカード会社もあります。

一方で随時返済とは、自分の好きなタイミングで返済する方式で、臨時返済や繰上返済などと呼ばれる返済方式です。お金に余裕ができたときに随時返済することで、借入残高が減って利息を減らせます。

「元利定額返済方式」と「残高スライド元利定額返済方式」の違い

元利定額返済方式とは、借入残高に関係なく毎月一定額を返済する返済方式です。毎月1万円を返すケースであれば、元金と利息の合計で1万円を月々返済することになるので、毎月の返済額は完済まで変わりません。

一方で残高スライド元利定額返済方式とは、借入残高に応じて毎月の返済額が変動する返済方式です。借入残高に応じた返済額はカード会社によって異なりますが、残高が20万円以下なら毎月1万円、20万円超50万円以下なら毎月1万5千円というように、残高が多いほど毎月の返済額が高くなります。

返済が進めば残高が減るので、基準額を下回ったときから月々の返済額が減って負担が軽くなりますが、逆に返済中に借りると残高が多くなって月々の返済額が増える場合があります。

カードローンの返済方法

カードローンの返済方法はカード会社によって異なりますが、以下では主な方法をご紹介します。返済方法によっては手数料がかかるので、手数料を比較した上でできるだけ手数料が安い方法を選ぶようにしましょう。手数料を安く抑えた分のお金を返済に回せば早く返済できて、返済期間が短くなって利息を減らすことにつながります。

口座からの自動引き落とし(口座振替)で支払う

口座振替とは、事前に指定した口座から引き落とし日に返済額が引き落としされる方法です。毎月自動的に返済が行われるので返済手続きを忘れる心配はありませんが、口座の残高が足りないと延滞状態になってしまうので、口座の残高不足に注意が必要です。

ATMやインターネットバンキング、窓口で支払う

ATMや銀行振込、インターネットバンキング、窓口で支払う場合は、期限までに自分で手続きをする必要があります。延滞して遅延利息が発生しないように返済期限までに必ず手続きをしてください。利用可能なATMは、一般的にカード会社のサイトで確認できます。

カードローンに返済期限はある?返済期間は最長で何年?

カードローンでは毎月の返済日は決まっていますが、「何年以内に絶対に完済しなければいけない」というような法的な返済期限や最長期間の定めは特にありません。

ただし、一般的にカード会社では借入残高に応じて「月々の返済額の最低額」が設定されているので、その金額で返済し続けた場合にかかる日数が返済期間の最長日数といえます。また、カード会社によっては最大返済回数が決まっている場合があるので、借入れをする際には規定をよく確認するようにしてください。

シミュレーションで返済プランを考えよう!返済期間と毎月の返済額の決め方

借入れ後に返済できないと後述するようにさまざまな問題が生じるので、返済が滞って困らないように、カードローンを利用する際には返済計画を立てておくことが重要です。返済総額がいくらになるのかシミュレーションして、返済期間や毎月の返済額を適切な日数・金額で設定する必要があります。

利息は金利と返済期間をもとに計算できる

カードローンでかかる利息は、金利をもとに日割りで計算します。計算式は以下のとおりです。

 

  • 利息 = 借入残高 × 金利(年利) × 利用日数 ÷ 365日

 

例えば、年利18%で10万円を借りて1ヵ月(30日)後に全額返済する場合、利息額は「10万円×18%×30日÷365日=1,479円」です。返済日には元利合計101,479円を支払うことになります。

また、1ヵ月後に完済するのではなく月々1万円を返す場合は、1ヵ月後に1万円を払うと借入残高は9万円になるため、次の1ヵ月間には9万円に対して利息がかかります。支払日に一定額を支払うと残高が減っていき、毎月かかる手数料も減っていく仕組みです。

シミュレーションサイトを使えば具体的な金額が分かる

カード会社の中には、借入額や年利、月々の返済額を入力すると利息額や返済にかかる期間を計算できるシミュレーションサイトを提供している場合があります。シミュレーションサイトを使えば簡単に計算できるので便利です。

カード会社が採用している返済方式によって計算方法が変わるため、利息額や返済期間を自分で手計算すると複雑で分かりにくいですが、シミュレーションサイトであればすぐに計算できます。

「返済期間」と「毎月の返済額」のバランスを意識してプランを立てることが重要

毎月の返済額を高く設定すれば返済期間が短くなり、利息がかかる期間が短くなって負担を減らせますが、月々の負担が重くなって途中で返済ができなくなっては問題です。逆に毎月の返済額を低く設定すれば月々の負担は軽くなりますが、返済期間が長くなると利息が増えて全体では負担が増えてしまいます。

カードローンの返済では「返済期間」と「毎月の返済額」のバランスを取ることが重要であり、毎月の返済額が高すぎても低すぎても良くありません。無理なく返済できる月額はいくらなのか、家計(ご自身の生活の状況)を踏まえて決めるようにしてください。

カードローンを返済できないとどうなる?

カードローンでは毎月の返済期限までに返済する必要があり、期限までに返済できないと次のような問題が生じます。

 

  • 利用が停止されて新たな借入れができなくなる
  • 遅延損害金が発生して負担が増える
  • ブラックリスト入りして信用情報に傷が付く
  • 資産を差し押さえられる

 

カード会社としては、お金を貸しても返ってこない可能性が高い人に対してお金を貸すわけにはいかないので、返済期限に遅れれば利用が停止されて新たな借入れはできなくなります。

また、返済が滞れば返済期限の翌日から遅延損害金が発生して負担が増えることになり、ブラックリストに載ると今後のローンやクレジットカードの審査に通りにくくなります。ブラックリストに載る延滞とは、一般的に3ヵ月以上の延滞を指します。

また、延滞を続けるとカード会社が法的な措置を取る可能性もあるので、最終的に資産を差し押さえられることがあります。

カードローン返済のコツとは?返済時に意識すべきポイント

カードローンの利用にあたっては、自分が無理なく返済できる月々の金額はいくらなのか、現在いくら借りていて完済まで何ヵ月かかるのか、ご自身の状況を把握して計画的に返済を続けることが大切です。返済後、すぐ借りる癖が付くといつまでも返済が終わらなくなってしまうので、途中借入れは必要な場合のみ最低限にとどめるようにしてください。

金額を確認せずに漠然と借り続けると、気づかぬうちに利息額が膨れ上がって返済できない事態に陥るリスクがあります。利用する際にはシミュレーションサイトを活用して返済総額を事前に確認するようにしましょう。

家計の見直しをするならFPに、返済ができそうになく債務整理を検討する場合は弁護士や司法書士に、それぞれ専門家に相談することも選択肢のひとつです。

まとめ

カードローンの返済では、毎月決まった額を返済する約定返済だけでなく、随時返済をうまく組み合わせると利息を減らせて返済期間を短くできます。返済後すぐ借りる癖や何度も借りる癖が付くと、いつまで経っても返済が終わらなくなるので注意してください。

返済できないとさまざまな問題が起きるので、カードローンの返済は計画的に進めることが大切です。カード会社のシミュレーションサイトを活用して、利息や返済期間がどれくらいになるのか事前に確認しておきましょう。

万が一、返済できない状態になった場合は、早急に対応する必要があります。その際は「スマサポ」にご相談ください。

この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号