無担保借入(無担保ローン)とは?有担保借入との違いなどをわかりやすく解説
「融資を受けたいけど、担保がなくてどうしよう……。」
お金で困っている人のなかには、このような悩みを抱える人もいます。しかし、無担保借入(無担保ローン)では、担保なしでお金を借りられます。
では、無担保借入にデメリットはないのでしょうか。また、有担保借入(有担保ローン)と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、無担保借入に関するさまざまな疑問を解決します。有担保借入との違いがはっきりとわかるため、自身にとってどちらが合っているか判断しやすくなるでしょう。
■この記事でわかること
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目次
無担保借入とは担保なしで行う借入のこと
無担保借入とは、担保なしで行う借入のことです。
そもそも担保とは、債務者が何らかの理由で返済不能に陥った場合に備えて、債権者に提供するものです。
担保の具体例として、不動産や車、保証人などが挙げられます。債務者が返済不能に陥った際、債務者は不動産や車を競売にかけて代金を残債の補填に充てたり、保証人に対して返済請求したりできます。
無担保借入では、このような担保を提供しません。
無担保借入の3つの種類
無担保借入には、銀行フリーローン、消費者金融カードローン、クレジットカードのキャッシング枠の3種類があります。それぞれの特徴は、以下の見出しで解説します。
1.銀行フリーローン
銀行フリーローンは、銀行が提供する融資サービスのひとつです。銀行フリーローンは無目的ローンの一種であるため、事業用や投資目的を除いて、あらゆる用途に使えます。
銀行フリーローンの金利は、消費者金融カードローンやクレジットカードのキャッシングよりも低い傾向です。
- 銀行フリーローン: 14.0%程度
- 消費者金融カードローン:18.0%程度
- クレジットカードのキャッシング:18.0%程度
一方で銀行フリーローンは、消費者金融カードローンやクレジットカードのキャッシングと比べて、審査は厳しい傾向があります。金利が低い分、確実に貸したお金を回収する必要があるためです。
ちなみに銀行フリーローンの場合、1契約につき借入は1回のみで、追加融資はできません。そのため、一度にまとめて希望額を借りる必要があります。
銀行フリーローンの返済期間は金融機関によって異なり、最長〇年までと上限が設けられていることもあります。
2.消費者金融カードローン
消費者金融カードローンも、無担保借入ができます。
消費者金融カードローンの特徴は、審査が比較的優しく、融資までのスピードが速いことです。即日融資を受けられることも珍しくなく、消費者金融によっては最短30分程度で口座に資金を振り込んでもらえる場合もあります。
しかし消費者金融カードローンは、金利相場が18.0%程度と高い傾向です。返済計画を入念に立てないと、利息が膨らみすぎて返済が困難になってしまう恐れがあります。
消費者金融カードローンも、銀行フリーローンと同様に、利用目的は原則自由です。借入回数については、銀行フリーローンとは異なり、限度額以内であれば何回でも借りられます。
消費者金融カードローンの返済は、カードを発行し、コンビニや金融機関のATMで行います。場合によっては、カードレスの消費者金融カードローンもあります。
3.クレジットカードのキャッシング枠
クレジットカードのキャッシング枠は、クレジットカード発行時、もしくはあとからの設定で利用できるようになるものです。
キャッシング枠は、契約によって定められています。また、あとからの増枠も可能です。
クレジットカードのキャッシング枠の特徴は、審査が要らないことです。なぜなら、クレジットカード発行時点で審査が完了しているためです。ただし増枠の場合は、改めて審査が必要となります。
クレジットカードのキャッシング枠の金利相場は、18.0%程度と高い傾向です。また、限度額は少なめに設定されていることが多く、大きな金額の借入は難しい傾向があります。
無担保借入のメリット
ここでは無担保借入のメリットとして、融資実行までの期間が短い、保証人が要らない、Webで申し込みを完結できる、という3つの点について解説します。これらのメリットを理解し、無担保借入を上手く活用することで、資金調達がよりスムーズに行えるでしょう。
1.融資実行までの期間が短い
無担保借入は、申し込みから融資実行までのスピードが速いです。
その理由は、担保に対する審査がないためです。それにより、審査にかかる工数が少なくなります。
ただし、金融機関や商品などによっては、審査に時間がかかるケースもあります。
とはいえ、有担保借入よりも審査期間が短く済むので、緊急を要している人にとっては利用しやすいでしょう。
2.保証人が要らない
無担保借入は、基本的に保証人も必要ありません。
そのため、保証人を探す手間を省けたり、借入を周りに知られるリスクを抑えられたりします。保証人が要らないことによって、早く借入しやすい点もメリットです。
ただし、奨学金など保証人が必要なケースも一部あります。実際に保証人が必要かについては、借入検討先に確認しましょう。
3.Webで申し込みを完結できる
無担保借入は、Web申し込みで完結することが多いです。ゆえに、忙しくて店舗に足を運ぶのが難しい人や、申し込みに行くところを人に見られたくない人などにとっては魅力的でしょう。
さらにWeb申し込みの場合、必要情報の提供や書類提出が楽で、郵送申し込みよりも融資実行までの期間が短くなります。パソコンだけではなく、スマートフォンからも手軽に手続できます。
ただし、ローン提供元の金融機関の口座を持っていないと申し込めないことがあるため、その点は要注意です。
無担保借入のデメリット
無担保借入にはメリットがありますが、デメリットも存在します。ここでは、無担保借入のデメリットとして、審査が比較的厳しめ、金利が高め、大きな金額を借りるのが難しいという3つの点について解説します。
1.審査が比較的厳しめ
無担保借入のデメリットのひとつとして、審査が比較的厳しめであることが挙げられます。なぜなら担保を提供しない分、借主自身の信用力が厳しく見られるためです。
例えば収入が低い場合、金融機関にとっては貸し倒れのリスクが高まります。よって、金融機関は確実に債務者から資金を回収できるように、審査では収入の安定性や信用情報などを厳しく見る傾向があります。
2.有担保借入のよりも金利が高め
無担保借入は、有担保借入よりも金利が高い傾向があります。
例えば、有担保借入のひとつである住宅ローンの金利は、変動金利で0.5~1.5%程度です。これだけ低い金利でローンを借りられるのは、住宅自体が担保となっているためです。
しかし、無担保借入の場合、債務者が返済不能に陥っても、担保を競売にかけて残債を回収することができません。したがって、金利を高めに設定することで、貸金が焦げつくリスクを抑える必要があります。
金利が高いと、その分返済額は大きくなります。無担保借入する場合は、無理のない返済計画を立てておきましょう。必ず、事前に返済シミュレーションをしておくことが必要です。
3.大きな金額を借りるのは難しい
無担保借入で大きな金額を借りるのは難しいです。有担保借入では、担保の大きさに応じて借入可能額も大きくなる傾向がありますが、無担保借入は担保がないためこのようなことはありません。
無担保借入、借入限度額は多くて数百万円というケースがほとんどです。1,000万円以上の借入を希望する場合は、有担保ローンを選択せざるを得ない可能性があります。
無担保借入と有担保借入(有担保ローン)の違い
無担保借入と有担保借入の違いを表にまとめました。
無担保借入 |
有担保借入 |
|
担保の有無 |
なし(一部あり) |
あり |
審査基準 |
厳しめ |
優しめ |
審査期間 |
短め |
長め |
借入金額 |
少なめ |
多め |
金利 |
高め |
低め |
無担保借入と有担保借入にはこのような違いがあるため、自身の条件により合うほうを選びましょう。
まとめ
無担保借入と有担保借入は、異なる特徴を持つ金融商品です。無担保借入は担保なしで簡単に融資を受けやすく、有担保借入は比較的低い金利で大きな金額を借りられます。どちらも一長一短あるため、慎重に比較検討してみてください。