リボ払いをやめたいときはどうすればいい?やめられない理由や知っておくべきリスクも解説

2023.03.27 お金を借りる
リボ払いをやめたいときはどうすればいい?やめられない理由や知っておくべきリスクも解説

クレジットカードのリボ払いは、とても便利な支払い方法の1つです。手持ちが少ないけど欲しいものがあるときや、高額な商品を毎月定額で購入したい場合などに利用したことのある人も多いのではないでしょうか。

最初のうちは気軽に使っていたリボ払いも、次第に負担となって「やめたいな」と考え始めるケースも少なくありません。リボ払いをやめたくなったら、どのようにすればよいのでしょうか。

ここでは、リボ払いはやめることができるのか、やめられない理由やリボ払いをやめる方法などについてわかりやすく解説しています。

リボ払いがやめられない理由

リボ払いがやめられない理由としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

定額返済で便利

リボ払いでは、毎月返済する金額は一定の定額返済となります。設定金額も3,000円や5,000円など、低い額に設定することが可能です。

例えば、リボ払いで5万円の買い物をして毎月の返済額を3,000円に設定した場合、翌月の返済期日に支払う額は3,000円となります。毎月3,000円ずつ返済すればよいため、自己資金がなくても大きな買い物ができる点がリボ払いの便利な点ともいえるでしょう。

この「定額返済」のメリットがやめられずに、ついついリボ払いを利用してしまうケースも少なくないのです。

借金している感覚がない

定額返済のリボ払いは、毎月一定額の返済を続けるため、きちんと使った分を返している気になってしまう点もやめにくい理由の1つです。

リボ払いは「定額払い」「あと払い」といった感覚が強く、利用した額を後から支払っているだけのように感じたとしても、実際はカード会社に対して借金している状態となります。

リボ払い=借金」という感覚が薄く、気軽に使ってしまえるところも、リボ払いがやめられない理由の1つでしょう。

買い物が次第に増えていく

どれだけ買い物をしても毎月の支払いは定額となると、リボ払いを利用した元金が減る以上に買い物を繰り返してしまう場合があります。

例えば、リボ払いで3万円利用し、毎月の返済を5,000円にしたとします。通常は手数料を合わせても7回払えばリボ払いの返済は終わります。

しかし、翌月になってさらに2万円をリボ払いにすれば、返済期間は4回延びて11回となってしまうでしょう。

リボ払いの返済が終わらないため、翌月さらにリボ払いを利用する、または「後からリボ払い」などを使ってリボの利用額を毎月増やしてしまうと利用額はどんどん膨らみ、いつまでもリボ払いの返済が終わらないのに利用がやめられず、苦しむことになってしまうのです。

「そのうち終わるだろう」と考えやすい

リボ払いの返済を続けているうちは、カード会社から支払いの催促をされることもなく、限度額まではカード利用も可能です。そのため、返済額が増えているにも関わらず「払い続けていれば、そのうち終わるだろう」と考えやすくなります。

しかし、リボ払いの返済が長引くと支払いは徐々に負担となり、返済を終える前にリボ払いの利用がやめられなくなってしまいがちです。

また、毎月リボ払いで返済する内訳には、カード会社へ支払う手数料も含まれています。リボ払いの手数料は15~18%と高めになっているため、リボ払いの利用額が膨らんで返済期間が長引くほど、多額の手数料を支払うこととなってしまいます。

いつかは終わると安易に考えてリボ払いを続けているうちに利用限度額に達してしまい、返済が終わるどころか、カードの利用自体ができなくなったり、カード会社からリボの残額を一括請求されてしまったりする場合もあるのです。

リボ払いをやめることはできる?その方法は?

リボ払いをやめることはできる?その方法は?

 

やめられなくて苦しいリボ払いをやめることはできるのでしょうか。以下に、リボ払いをやめる方法や注意点について解説します。

リボ払いはいつでもやめることが可能

結論からいうと、リボ払いは基本的にいつでもやめることが可能です。カード会社へリボ払いをやめる旨の連絡や手続きを行えば、リボ払いの利用をストップすることができます。

リボ払いをやめるかどうか判断する前に、カードの利用明細などで、まずは一度リボ払いの利用残額を確認してみましょう。

もし残額がわずかで、返済ができそうな場合は、完済してからリボ払いの使用を控えるか検討しても遅くはないでしょう。

リボ払いをやめる方法

リボ払いの解除方法は、カード会社のカスタマーサポートなどへ問い合わせるほか、インターネットのマイページなどからも簡単に設定変更や解除ができるケースが多いでしょう。

支払い方法の設定を確認して「自動リボ」などの設定になっている場合は、解除することで翌月一括払いや3回払い、6回払いといった分割払いへ選択できるようになります。

リボ払いをやめた際の注意点

リボ払いをやめる手続きをした場合の注意点として、リボ払いがやめられるのはあくまでも「変更後の利用」のみとなる点が挙げられます。

リボ払いをやめる手続きをするより以前に使用したリボ払いの残高がある場合、その分の支払いは返済が終わるまで続くこととなるため注意しましょう。

もしリボ払いをストップした以前のリボ払いをやめたい場合は、返済する残額を一括で支払う方法もあります。預貯金や収入に余裕があり、一括で支払えそうな場合は検討してみるとよいでしょう。

リボ払いをやめたくてもやめられないケース

リボ払いをやめたいと思っているのにやめられないケースには、以下のようなものが挙げられます。

リボ専用カードを使っている

所持しているカードが「リボ専用カード」である場合、そのカードを利用した額はすべてリボ払いとなる契約で発行されたカードとなるため、使用してしまうと自動的に支払いがリボ払いになってしまいます。リボ利用額を返済した後はそのカードの利用をやめるか、カードの退会手続きをするかのいずれかを選ぶこととなるでしょう。

「後からリボ」などでリボ払いに変更した

後からリボ払い」で変更した支払いがある場合も、そのリボ払いを元の支払い方法に戻したり、他の支払い方法へ変更したりすることはできません。

後からリボ」へ変更した額と、それまでのリボ払いの残高については、リボ払いを解除した後も返済を続ける必要があるので注意しましょう。

そもそも収入が少ない

カードの種類や後からリボ払いなどに関係なく、収入が少ないためにカードで返済を翌月回しにせざるを得ず、その支払いも一括返済が難しいため、毎月リボ払いを増やしてしまっているような状態にある場合は、リボ払いをやめたくてもやめられないループに入ってしまっている可能性が高いでしょう。

毎月の収入に対してカード利用やリボ払い利用が大きくなっていると、どんどん借金が膨らみ、支払い不能に陥ってしまうリスクが高い状態となってしまいます。

リボ払いはやめた方がいい?知っておくべきリスク

リボ払いはやめた方がいい?知っておくべきリスク

 

リボ払いは、以下のようなリスクがある点も知っておく必要があるでしょう。

リボ払いは手数料が高い

リボ払いにかかるカード会社の手数料は、一般的に他の支払い方法よりも高く設定されています。そのため、毎月の支払額を低くして多額のリボ利用を続け、返済が長期化するほど、多額の手数料を支払うこととなってしまうのです。

リボ払いにおけるカード会社各社の手数料は、概ね15~18%となっています。分割払いで支払った場合の手数料は、カードの種類や支払い回数によってもことなりますが、10%~15%程度となっていることが多いようです。

利用限度額に達しやすい

リボ払いで毎月返済する額は同じでも、返済が終わらないうちにまたリボ払いを利用すると、返済しても元金が増え続ける状態となってしまう場合があります。リボ払いの月々の支払いは定額のため、残高の変化に気づきにくいケースが多いのです。

返済しても利用額が減らずに増えていく状態が続くと、ある日カードの利用限度額に達してしまいます。限度額に達したカードは、支払った元金分の枠が回復するまではそれ以上利用することができなくなります。

カード利用やリボ払いをしないと生活に困ってしまうこととなり、返済用の資金に手を出してしまうと、遂にはカードの支払いが滞納するリスクが高まってしまうでしょう。

計画的に使えない場合はやめた方がいい

リボ払いには、毎月決まった額を返済できるため支払いの管理がしやすく、急な出費や大きな買い物の負担を減らせるメリットがあるのは事実です。

しかし、その一方で便利さや気軽さ、借金している意識が薄くなりがちといった点などから、利用額が膨らんでやめられなくなるリスクの高い支払い方法です。

もしも計画的にリボ払いを使うことが難しい場合や、衝動買いを抑えられない、収入に見合った支出の額がわからない、カードを無計画に使ってしまうという場合は、やめられなくなってしまう前にリボ払い自体を使わない方がよいでしょう。

またリボ払いになっている?と思ったら

一度リボ払いの設定を解除したはずなのに、気づいたらまたリボ払いが始まっている」といったケースを耳にすることがあります。その場合、カードのキャンペーンへ参加する条件として、自動リボへの変更が含まれていた、などが考えられるでしょう。

エントリーで〇ポイント付与」「キャンペーン参加で〇%還元」といったメリットだけに注目し、参加条件をよく確認せずに申し込んでしまうと、一度解除したはずのリボ払い設定が有効になってしまう場合があるのです。

キャンペーンなどへ参加する際は、条件や内容をよく確認してから参加することが大切です。特に自動リボ払いなどへの加入はポイントなどの還元率が高いため、リボ払いを増やしたくない場合は、キャンペーンのメリットにつられて参加しないようにしましょう。

リボ払いがやめられない場合の対処法

リボ払いの残高が減らず、返済と利用がやめられなくて困った場合には、以下の対処法を取るようにしましょう。

支払額を上げる

まずは月々の定額払いで設定している金額を確認しましょう。リボ専用カードや後リボ、まだ残高が残っているなどの理由でリボ払いがやめられない場合は、毎月の支払額を上げることで返済期間を短くして対処します。返済期間が短くなれば、その分支払う手数料も低く抑えることができます。

支払額を上げた間の返済期間は支払いが多くなるため負担となってしまいますが、負担に負けてまたリボ払いを利用しないようにすることも大切です。

一括で支払う

預貯金や収入に余裕があるなら、繰り上げ返済や一括返済をすることで、一気にリボ払いの返済を完了してやめることが可能です。一括で返済すれば、利息分の支払いを大きく減らすことができるでしょう。

家族の援助が受けられそうな場合は、一度相談してみるのも1つの方法です。一括で支払った後は、再びリボ払いを利用するのは避けたいところです。間違えてリボ専用カードを使ってしまったり、自動リボ払い有効が条件のキャンペーンに参加してしまったりしないようにしましょう。

無駄な買い物を控える

リボ払いの返済が残っているうちは、とにかく一日も早く元金が少なくなるようにすることが大切です。衝動買いや無駄な買い物、今すぐ必要のないものの購入などは控えましょう。

リボ払いの利用は、買い物だけに限りません。後からリボ」の利用では、施設の利用料金や使用料、入会金や会費などもリボ払いにすることができてしまいます

少しでも負担を減らしたいなら、不要なサブスクに加入していないか、通信費などの契約内容を安いプランへ変更できないかといった見直しも積極的に行いましょう。

溜まったストレスを解消したり、寂しさを紛らわせたりする目的が買い物になってしまっているケースも少なくありません。やめたいと思っているのに買い物がやめられない、1人暮らしをするようになってから無駄な買い物が増えた、という場合は、買い物に依存していないかを疑ってみた方がよい場合があります。

利息の低いローンへ借り換える

リボ払いで設定されている手数料の利率は高めとなっているため、支払いが長期化すると手数料も多額となり、返済の負担を大きくする原因となってしまいます

リボ払いよりも利率の低いローンへ借り換えすることができれば、リボ払いの残高を一括返済して手数料を抑えられる可能性があるでしょう。

しかし、過去に支払いが滞った履歴などがある場合、信用照会に事故として記載されるため、その後5年間程度は新規にローンを申し込んでも審査が通りにくくなってしまいます。

もしローンの借り換えが難しくても、諦める必要はありません。任意整理という手続きを取ることで、リボ払いの手数料や損害遅延金などをカットできる可能性があるからです。

専門家へ相談する

任意整理が可能かどうか、可能な場合の手続きなどは、自身で調べることもできますが、法律事務所などの専門家へ相談した方が確実です。リボ払いの支払い滞納が続くと、カード会社からリボ払いの一括返済請求や財産が差し押さえられるリスクも高まります。

状況が悪くなる前に、支払いがきついと感じた時点で無料相談などを利用することを強くおすすめします。

まとめ

リボ払いは毎月定額を支払えばよく、大きな買い物をしても借金して返済している感覚が薄いため、便利に感じてやめられなくなってしまいます。収入に見合った支出の管理ができていない場合も、リボ払いを利用しないと生活できなくなり、返済してもリボの残高が減らずに、返済が長期化して負担が大きくなってしまうでしょう。

ボ払いはカード会社へ連絡すればいつでもやめることが可能ですが、それ以前に利用したリボ払いやリボ専用カードでの利用などは、一括返済しない限りやめることはできません。

支払いが苦しいのにリボ払いがやめられなくて困っている場合は、借り換えや任意整理といった手続きを取ることで、返済額をカットすることが可能です。悩む前に専門家のアドバイスを受けるなどして、早めの対処が重要となります。スマサポ」でも借金減額サポートを行っていますのでご活用ください。現状を入念にヒアリングしたうえで、最適な解決策をご提示いたします。

この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号