カードローンの審査に通らない理由は?原因と対策をわかりやすく解説!

2023.04.10 お金を借りる
カードローンの審査に通らない理由は?原因と対策をわかりやすく解説!

カードローンに申し込んで審査に通らない場合には、どのような原因が考えられるのでしょうか。心当たりがないのにカードローンの審査に落ちてしまうケースはあるのか、どんな状態だと審査に通りにくいのかについても、事前に知っておきたいところです。

ここでは、カードローンの審査に通らない理由や審査でチェックされやすいポイント、審査の流れなどについてわかりやすく解説しています。カードローンの審査に通らない際の対策についても紹介していますので、カードローンを申し込む際や借入先を探す際の参考にしてください。

 

カードローンの審査に通らない理由

カードローンの審査に通らない主な理由には、以下のような点が挙げられます。

延滞の履歴がある

クレジット料金や携帯電話の使用料などで、過去に延滞したことがあるとカードローンの審査に通らないことがあります

使用料金の延滞だけでなく、借入金がいくらあるか、クレジットカードやその他ローンなど、金融商品への申込履歴などは、信用情報に一定期間履歴として記録が残ります。

その中でも、支払いの延滞に関する履歴は、カードローンの審査に影響を与えやすいのです。いつ頃延滞したか、延滞した金額はどのくらいかなど、カードローン各社において審査の基準は異なりますが、5年の間に1度でも延滞した過去がある場合、それが理由で審査に通らないケースもゼロではありません。

支払い能力を超えている

申し込んだカードローンの限度額やカードローンのプランによっては、支払い能力を超えていると判断されて審査が通らない場合もあります

貸金業法という法律によって、カードローンなどの貸金業では年収の3分の1までしか融資できないと定められており、この枠は「総量規制」と呼ばれています。

申し込んだカードローンの上限額が総量規制に抵触していれば審査に通りません。他に借り入れやカードローンの返済を抱えている場合、それらを含む返済額が総量規制を超えてしまっているケースでも、審査に通りません。

複数のカードローンを抱えて返済を続けているような場合、年間における返済額が年収の3~4割を超えていると、新たなカードローンの審査に通らない可能性は高まります。

カードローンを契約するには、現在の収入で生活しながら返済が充分可能でなければなりません。

継続した支払いが困難で、将来的に延滞のリスクが高いとカードローン会社に判断されてしまえば、カードローンの審査に通るのは難しくなるでしょう。

安定した収入がない

収入があっても毎月一定の収入が得られず不安定な職業であったり、申し込み時点で無職だったりした場合も、カードローンの審査に通りづらくなります。

フリーランスや短期雇用の仕事に従事している場合、長期雇用で働く仕事に比べると、収入がいつゼロになってもおかしくないリスクが高まります。

収入が安定していなければ月々の返済にも影響してくるため、カードローンにおける審査は厳しくなります。働いていた時の収入は多くても、現在無職であれば同様の理由で審査に通りにくくなるでしょう。

支出が多い

支払い能力を超えている場合と同様に、収入が多くても年収の3~4割を超えるローンや借り入れがあり、返済や支出が多い状態である場合も、審査に通るのは難しいでしょう。

他社のカードで限度額まで借り入れをしていたり、リボ払いで限度額ぎりぎりまでショッピングをしている場合、信用情報で履歴が確認されて「支出が多い」「支払い能力を超えている」と判断される可能性が高まります。

年収が高いから必ずローンが組める」「年収が低いからカードローンに申し込めない」という訳ではなく、収入と支出のバランスや継続して返済し、完済する能力があるかが重要となるのです。

一度に複数のローンを申し込んだ

一度に複数社のカードローンを申し込む、カードローンの審査に落ちては別のカードローンへ申し込む、といった行為を繰り返すと、その履歴も信用情報に記録されます。

カードローンへ申し込んだ履歴は、カードローン会社を含むすべての金融業者で閲覧することが可能です。

一度に複数のローンへ申し込んでいるのは、お金に困っているからではないか」「カードローンへ申し込んだ数より契約となった数の方が少ないのは、返済能力が疑わしいからでは」とみなされれば、新たなカードローンの契約はますます難しくなるでしょう。

記載事項の誤り

年収を間違えて記入してしまった」「賃貸なのに持ち家と記入してしまった」など、申し込み時に提出する書類に記載ミスをした場合も、カードローンの審査に通らないケースが多いでしょう。

申込書に記載された内容と、実際に信用情報で確認できる情報に相違があった場合、虚偽の記載をしたとみなされてしまう可能性があります。

うっかり間違えてしまった場合でも、いい加減で不正確な情報を伝えている可能性などが疑われてしまうでしょう。

現在の借入額や収入、職業などはミスのないように記載して提出することが大切です。

カードローンの審査でチェックされるポイント

カードローンの審査でチェックされるポイント

 

カードローンの審査でチェックされる重要なポイントとして「個人情報」「勤務先」「信用情報」の3つに分けることができます。それぞれについて、以下で更に詳しく見ていきましょう。

個人情報

カードローンの申し込みでチェックされる個人情報としては、以下のような点が挙げられます。

 

➀住居の種類

 

賃貸マンション分譲マンションか、借家か、持ち家かなど、住居の種類については審査の際にチェックされるポイントの1つです

賃貸物件の場合は月々の家賃が収入に対してどの程度の割合を占めているか、持ち家や分譲マンションの場合は住宅ローンの有無や返済額などが収入に対して大きな負担となっていないか、といった点がチェックされます。

また、同じ住所に何年居住しているかもチェックされるポイントです。一般的には、居住年数が長いほど安定した生活を続けているとみなされるため、審査ではプラスとなるでしょう。

 

➁家族構成

 

何人家族で居住しているか、扶養家族の人数などがチェックされます。収入が高くても、扶養している親族が多い場合には人数分の支出が多くなり、比例してローン返済の負担も大きくなるとみなされやすいでしょう。

 

この他にも、固定電話回線の有無などがチェックされる場合もありますが、近年では携帯電話のみの家庭も増えてきているため、そこまで重要視されないケースが多いようです。

勤務先の情報

カードローンの申し込みでチェックされる勤務先の情報としては、以下のような点が挙げられます。

 

➀会社の規模

 

会社の規模知名度従業員数などはチェックされるポイントです。

上場企業や知名度の高い企業かどうか、従業員数の多い大手企業か、創業年や経営状況などがチェックされます。中小企業よりも大手企業、新規に立ち上げた企業よりも長年安定して経営を続けている企業の方が、信頼性は高まります。

 

➁勤務状況

 

勤続何年目か、収入や役職雇用形態など、申込者がどのような状態で勤務しているかもチェックされやすいポイントです。

同じ勤務先であっても、勤続年数が長く役職者として高い収入を得ている場合と、勤続年数が短く非正規雇用で勤務している場合とでは、審査の結果が異なる場合が多いでしょう。

信用情報

カードローンの申し込みでチェックされる信用情報としては、以下のような点が挙げられます。

 

➀過去の延滞履歴

 

携帯電話やクレジットカードなどの支払いにおいて、過去に延滞したことがあるかどうかをチェックされます。

延滞履歴がある場合は何度延滞したか、何年前に延滞したか、延滞を続けた期間や支払先の数、延滞した金額などがチェックされるでしょう。

延滞履歴が残っている場合でも、カードローンの審査に通るケースもあります。カードローン会社では、各社で審査基準を定めており、どの程度までなら審査に通るかは申し込んだローン会社やローンのプランによって異なるからです。

また、過去に延滞履歴がなかったとしても、以下に紹介する借入状況や別の情報などから、総合して審査に通らないケースもあります。

 

➁借入状況

 

現在、他にローンや借り入れがあるか、ある場合は何社から借りているか月々の返済額や借入総額など、申込者の借入状況がチェックされます。

複数社で既にカードローンを契約済みで、年収の3分の1にあたる総量規制の限度枠に近い借り入れを抱えている場合、延滞履歴がなく収入が高くても、審査に通らない可能性は高いでしょう。

また、複数社から借り入れている場合、1社のみからで同額を借りているよりも、審査は厳しくなる傾向にあります。その理由として、借り入れた会社ごとに必ず毎月返済する最低額が決まっており、それは約定金額と呼ばれます。

借り入れた件数に比例して約定金額は増えていくため、複数のカードローンを抱えていると、新規のカードローンの審査に通りにくくなってしまうのです。

 

③他のカードローンへの申込状況

 

一度に複数のカードローンへ申し込んでいるか、その場合の審査に通らなかった件数などもチェックされます。

複数のカードローンを申し込み、審査に通らない件数が多いような履歴がある場合、高い確率で審査に通らないでしょう。現在お金に困っているとみなされたり、支払い能力を超えたローンを抱えている可能性を疑われてしまいます。

なお、カードローンの審査でチェックされる信用情報にどのような記載がされているかは、個人で開示請求をすれば内容を確認することができます。

カードローンの審査でチェックされる信用情報機関は、以下の通りです。

 

  • 株式会社シーアイシー(CIC):携帯電話の使用料やクレジットカードの契約、支払い状況などの信用情報が確認できます。
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC):主に消費者金融での借入情報が確認できます。
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC):銀行などの契約状況が確認できます。

 

信用情報の開示請求は個人で行うことも可能ですが、現在の借入状況も含めて、専門家へ相談しながら進めることをおすすめします。

カードローン審査の流れ

カードローン審査の流れ

 

カードローンの審査において、契約までの簡単な流れについて解説します。

仮審査(信用情報チェック・スコアリング)

カードローンの申し込みを受けたカード会社は、まず仮審査を行います。

仮審査では信用情報の確認と、スコアリングを行うのが一般的です。スコアリングとは、照会した信用情報を基に、一定の基準に沿って点数化を行うことを指します。

例えば、年収80万円未満の場合は3点、120万円の場合は40点、といったように、項目ごとに点数を出し、合計点が基準を満たしているかをチェックするのです。

スコアリングで採用している基準はカード会社によって異なるため、同じ情報であってもスコアが異なる場合や、会社によって次のステップに進める場合と進めない場合があります。

本審査(書類提出・在籍チェック)

仮審査で問題がなく、スコアも基準を満たしていた場合、提出された書類を基に本審査へと進みます。

本審査では、運転免許証や収入を証明できる書類などの提出が求められ、勤務先への在籍確認も行われます。

在籍確認では、カード会社のコールセンターなどから勤務先へ電話で本人宛に連絡があり、本人が出るか、他の社員から「席を外しています」「終日外出です」といったアナウンスがあれば、在籍確認済みとなるのが一般的な流れです。

在籍確認のないタイプのカードローンもありますが、限度額が大きくなるほど、在籍確認される可能性は高くなると考えた方がよいでしょう。

契約

仮審査、本審査を経て、審査に通れば契約となります。

審査に通らなかった場合でも、カードローンへ申し込んだ履歴と審査結果は信用情報に記録されるので注意しましょう。

カードローンの審査に通らない場合の対策は?

カードローンで審査に通らない場合に取れる対策には、以下のようなものがあります。

一定期間空けて再度申し込む

焦って同時に複数のカードローンを申し込まずに、一度審査に落ちてしまったら、半年以上空けて再度申し込んでみましょう。期間を空けている間に審査に通らなかった原因について予想し、勤務状況や借入状況など、改善できそうな点は改善しておくことで、次回の審査に通りやすくなるでしょう。

ローン額の少ないカードへ申し込む

申し込んだカードローンの額が大き過ぎた点が審査に通らない理由と考えられる場合、次回は借入額の枠が小さいカードへ申し込むことで審査に通る可能性が高まります。

また、同じ借入額でも別会社のカードローンなら通る場合があるため、各社の申込要件などをチェックしてみるとよいでしょう。過去に利用して完済した履歴のあるカード会社の場合、審査に通りやすい傾向があります。

不要なカードの解約

複数のカードを保有していると、借り入れをしていなくても、複数社から借りようと思えば借り入れ可能な状況である、とみなされる可能性があります。

可能であれば、不要なカードは解約するなどして、カードの枚数を減らすことで審査に通る場合があるでしょう。

キャッシング

新たにカードローンを申し込む代わりに、現在保有しているカードのキャッシング枠を利用して現金で支払う方法もあります。キャッシングの限度枠内で対応できるのであれば取れる対策の1つですが、キャッシングは利息も高く、返済額が増える原因となるためおすすめはできません。

親族から借りる

両親や兄弟など、親族から借り入れ可能な場合は一括で借り入れ、利息の高いローンから先に支払ってしまうようにしましょう。

親族に迷惑をかけたくない、という気持ちも大切ですが、返済額が膨らんでいる場合、借り入れ可能な家族はもっとも頼りになります。

複数の借り入れをまとめる

複数社からローンを借りていて、月々の返済が苦しく、新たにカードローンを申し込もうと考えている場合は、複数社への借り入れを1本化し、支払いをまとめる対策がおすすめです。

少額の借り入れをまとめて返済する、延滞しているローンを優先して返済するなどの他、おまとめローンなどのサービスを利用する方法もあります。

専門家へ相談する

どのローンから先に支払えばよいのかわからない」「既に全社延滞していて、返済を迫られている」「おまとめローンの審査に通る自信がない」といった場合には、1人で悩まず、ローン返済に関する実績が豊富な専門家へ相談してみましょう。支払っている利息や、毎月の返済額を減らせる場合があるからです。

まとめ

カードローンの審査に通らない理由にはさまざまな原因が考えられますが、支払い能力を超えた申し込みや複数社へ既に申し込んでいるケースなどは、審査に通らない可能性が高まります。

月々の返済が苦しくて新たにローンを申し込みたい場合は、一度司法書士などの専門家へ相談してみましょう。毎月の返済を減らして借り入れをまとめ、余裕を持って返済できるようになる可能性があります。スマサポでは借金の減額診断を無料で行えますので、ぜひご活用ください。

この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号