任意整理のデメリットとは?ブラックリストとは?クレジット会社でもできるの?

2023.04.14 お金を借りる
任意整理のデメリットとは?ブラックリストとは?クレジット会社でもできるの?

任意整理のデメリット

任意整理は、債務整理の一種で借金問題を抱える人が返済計画を作成し、債権者と返済額の減額や利息のカットを交渉する手続きのことです。

女性の場合、生活費や子育て費用などで返済が滞ってしまい、任意整理を行うこともあるかもしれません。

しかし、任意整理にはデメリットもあります。

以下では、任意整理について、そのデメリットについて解説します。

信用情報に悪影響を与える可能性がある

任意整理を行うことで、事故情報(いわゆるブラックリスト)が信用情報上に残ります。これにより、今後の生活でクレジットカードやローンの審査に通らなくなる可能性が高くなります。

ただし、永遠に自己情報が残るわけではありません。信用情報に載る期間は信用情報機関によって異なりますが、一般的には、任意整理から5年間は情報が残り、その後は削除されます。

分割支払いやリボ払い中の高価な物品が回収される可能性がある

一般的に、クレジットカードを使用した場合、商品の購入代金はクレジットカード会社が一括払いで支払い、その後、カード会社からの請求書に基づき、利用者がリボ払いなどの分割払いで返済することになります。

この場合、商品の購入代金をクレジットカード会社が一括払いするため、商品の所有権はクレジットカード会社に移ります。

そのため、任意整理をしたことにより、カード会社が所有権に基づいて物品の返還を請求してくることがあります。

ただし、回収したうえで現金に換えて返済に充てるため、少額の場合は引き上げの対象にならないことがほとんどです。

和解ができない業者がある

基本的に大手の消費者金融やクレジット会社については、任意整理の和解に応じてくれることがほとんどです。

しかし、債権者によっては、任意整理の話し合いを拒否してくる場合があります。

地域の中小企業では、一切任意整理に応じずに、一括での請求をしてくる場合もあります。

こうなると分割返済もできないので、自己破産や個人再生など強制力のある法的手続きで解決しなければならないでしょう。

和解できるが全額利息カットができない業者がある

任意整理のメリットとして利息が0になるという点が挙げられるが、債権者によっては、返済利率を設定しないと和解に応じない業者も存在します

とはいえ、利息が0にならないとしても和解の利率は3%~10%くらいのことが多く、手続き前よりも、利息を減らすことはできるので状況によっては任意整理をするメリットはあります。

任意整理手続きの流れ

任意整理手続きの流れ

 

  • 任意整理の手続きは、最初に司法書士に依頼をします。
  • その後、司法書士が受任通知という書類を各債権者に送ることで、督促がストップすることになります。
  • そこからおおむね3か月ほどで債務額が確定し、債権者と司法書士が和解案を取りまとめます。
  • 依頼から半年ほどしたら和解の内容に沿って返済を開始します。
  • 依頼から返済開始までの期間に報酬等を分割支払うことが一般的です。
  • また、複数社から借り入れをしている場合、支払いの管理を司法書士に依頼することができ、その場合は、司法書士に毎月一括で振込をして、司法書士から各債権者に返済をすることになります。

 

Q&A 

Q&A

2回目の任意整理はできるのか

2回目の任意整理については、前回の債務整理が終了した後、再び借金が増えてしまった場合や、前回の債務整理で返済計画を遵守できなかった場合などに行うことがあります。

ただし、2回目以降の任意整理は前回と異なり、債権者の同意が得られるかどうかが重要なポイントとなります。前回の任意整理によって、債務者の信用が悪化したため、債権者側は再び任意整理をすることに不信感を持つことがあります。

そのため、2回目以降の任意整理を行う場合は、前回よりも厳しい条件を提示されることがあります。例えば、前回は長期の分割に同意をもらえたが、今回は短期間で返済しなければならなくなるなどです。

部屋を借りるときに影響あるか

任意整理をすることで、部屋が借りられなかったり、部屋を追い出されたりすることはありません。

ただし、家賃を滞納していて、任意整理をしても滞納を解消できない場合などは家賃保証会社などから退去の話が出てくる可能性はあります。

また、新しく家を借りる際に、保証会社の審査に通らない場合あります。

オリコやジャックスなどの信販会社は、信用情報機関に加盟しているため、任意整理をしているという情報を確認することができるからです。

逆に言えば、信販会社ではない家賃保証会社であれば審査への影響はないでしょう。

戸籍とか住民票に影響あるのか

任意整理をしても、戸籍や住民票には何の影響もありません。

各債権者との個別の話し合いであり、国や役所とは完全に無関係だからです。

家族や職場にばれるのか

任意整理をしても、家族や職場に知られることはありません。

依頼している司法書士や弁護士には守秘義務がありますし、各債権者も個人情報保護の義務があるからです。

ただし、専門家から依頼者の自宅に送る書類の郵送については注意が必要です。

任意整理を専門にしている司法書士や弁護士であれば、封筒に事務所名ではなく個人名で送るなどの配慮をするところが一般的と言えます。

まとめ

任意整理とは、自己破産や個人再生に比べ、手続きが簡単で手軽に債務整理ができる方法のことを言います。

自己破産や個人再生では、収入や借り入れの理由などによってできるかできないかが決まりますが、任意整理は自己破産や個人再生ができない場合でも選択することができる債務整理手続きです。

 

任意整理の手続きを行うには、専門家に依頼することが一般的です。司法書士や弁護士は、債権者との交渉を代行してくれるため、自分自身で交渉するよりも、スムーズかつ迅速に債務整理ができることがメリットになります。

そもそも債権者によっては、専門家以外との交渉に応じない業者もあります。

 

また、任意整理により総返済額や毎月の返済金額を減らすことができるため、返済が困難な借金問題に悩んでいる人にとっては、負担を軽減することができます。

ただし、任意整理を行うことによって、信用情報に履歴が載ることなどのデメリットがあり注意が必要です。

自分に適した債務整理方法を選択するために、信頼できる専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

 

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この記事を監修したのは、

admin

寺島 能史

東京司法書士会
会員番号: 第6475号
認定番号: 第901173号